8000hit記念!ありがとうございました!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日吉「では皆さん、相手の長所を教えて頂けますか」

 

 

向日「…はあ?意味わっかんねーし!」

宍戸「ってか相手って何だよ!」

日吉「裏クレマチスのインタビューです。報道委員が設立した」

跡部「裏…だと?」

向日「何だよソレ?」

日吉「3年前から、テニス部のありのままの姿を伝えるために作られた裏報道委員による裏情報専用学内新聞です。」

宍戸「…う、うら、じょー……何だって?」

日吉「…つまり、表では書けないような内容を書いている裏ルートの情報誌です」

跡部「生徒会ではそんな予算認めてねぇぞ」

日吉「お金はあまりかかってないみたいです、ウェブ配信ですから」

向日「あー!もしかして俺が良く行く場所とか書いてあんのソレか!?」

日吉「はい」

跡部「…成程な。道理で最近メス猫どもが沢山居ると思った…」

宍戸「そう言われてみれば…俺の所にも…」

向日「女子来たのか!?」

宍戸「いや長太郎が」

 

向日「…」

日吉「それは…裏クレマチスを見てではないと思いますよ…」

 

 

 

跡部「で?相手っていうのは何なんだ?」

日吉「それが…とうとう裏クレマチスの編集長がとうとうネタ切れを迎えたらしいんです」

向日「らしい?」

日吉「俺は裏クレマチス編集グループじゃないんで」

宍戸「じゃあこれは何なんだよ?」

日吉「もうこうなったら本人達にインタビューして、素顔を探ろうと」

向日「裏じゃねーじゃん!」

日吉「ネタ切れですから」

宍戸「―――っつー事は、相手ってまさかダブルスの事か?」

日吉「まあ、そんなものらしいです」

跡部「…あ〜ん?俺は誰ともダブルス組んでねぇぞ」

日吉「実はこれ、第二弾なんです。第一弾はインタビュー相手に跡部さんの事を良く知っていそうな樺地、そして忍足さんと鳳を選んだら、思わぬ反響を頂いたみたいで。という事で今度は反対に跡部さんが樺地を、向日さんが忍足さんを、宍戸さんが鳳を語る、という…」

向日「第一弾あったのかよ!?」

宍戸「そんな事しらねぇぞ!!」

日吉「今言いましたから」

跡部「…樺地も何も言ってなかったぞ」

日吉「口止めしましたから」

跡部「…」

日吉「というわけで再び質問に移っていいですか?『相手の長所は何ですか?』」

 

 

向日「ゆ、侑士の長所…?あ、カバーが上手い!俺と合うやつなんてアイツぐらいだしなー!」

宍戸「…オイ、日吉は?」

日吉「宍戸さん、別に俺気にしてませんよ」

向日「あー、日吉とは一緒に戦うって感じだもんなー!俺、ゆーしとやってるときは好き勝手にやってりゃいいからさー」

日吉「…(あれが好き勝手じゃないなら…忍足さん…意外と苦労してるんだな)……宍戸さんは如何ですか?」

宍戸「あ、えーアイツの長所だろ…長所…?………笑顔が似合う、とかか?」

向日「へ〜」

宍戸「何だよ!」

向日「べっつにー!あ、跡部は?」

 

 

跡部「そうだな…。存在、って所か」

 

 

日吉「………はい?」

跡部「あいつは存在そのものが長所だ。何せ俺様のために居るような奴だからな」

 

 

 

全員「………」

跡部「何だ?」

全員「いや…(恥ずかしー奴…)」

 

 

 

日吉「えー…では、次行きます。『相手の短所は?』」

 

 

 

向日「短所はすぐ出るぜ!侑士は恋愛モノ好きだろー、別にそれだけなら良いんだけど、何でもすぐ恋愛に置き換えたがるんだよなー!あれ絶対恋愛小説の見過ぎだって!!」

宍戸「…恥ずかしい事をサラッと言う」

日吉「…例えば?」

宍戸「言わねえよ!」

向日「えー!?何だよ気になるだろー!」

宍戸「俺には言えねえええ!」

日吉「…そうですか」

向日「あーでも侑士もそんな感じかもなー……。で……跡部は?」

 

 

跡部「あ〜ん?樺地に短所?あるわけねえだろ!!!!」

 

 

全員「…………」

 

 

 

向日「…ん?でもさーそれっておかしくねぇ?」

跡部「何がだ」

向日「だってよー、お前いっっっっつも『樺地の事をこんだけ愛してるのは俺様しか居ねえ』とか言ってんじゃん?」

跡部「ああ」

向日「でもフツーさぁ、短所まで好きだからこそ、本当に好きって言えるんじゃねーの?」

 

跡部「………!?」

向日「お前ホントは、樺地の事そこまで好きなんじゃないんじゃ…」

 

 

跡部「―――んだと………?余程死にたいようだな向日よ………」

 

 

 

全員「………!!!(やばい、かなり怒ってる!?)」

 

 

 

向日「いやっ!何でもねえよ気にすんな!!!」

跡部「遅い!俺様を怒らせるたぁ人生の誤算だったな…喰らえ、破滅へのロンドオオ!!!」

向日「うわああああ!」

 

 

 

 

 

 

日吉「……」

 

 

気付いて、ないんだろうか。

 

 

 

いつもいつも、まるで口癖のような跡部の言葉。

 

 

 

『だからお前は鈍いんだ!』

 

 

 

隠れてる想いを読み取ってもらえず、八つ当たりのように樺地にぶつけるその言葉。

 

 

 

 

 

それは、紛れもなく奴の短所で。

 

 

 

 

 

日吉「(まあ、何とやらは犬も食わぬと言うし…)」

 

 

 

 

 

 

 

別に自分に災難が降りかからなければそれでいいか、と向日の叫び声を後ろに聞きながら、日吉はボイスレコーダーのスイッチを切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

|あとがき|

 

 

 

樺地にだって短所はあるのさ!

勿論跡部はそんなとこもひっくるめて樺地を愛してるわけさ!

だって鋭い洞察力持った樺地だったら、跡部は嫌でしょwww

 

樺地は自然に跡部の悩みを見抜いちゃうぐらいの方が良いと思います。

 

 

それも凄いけどwww

 

 

 

また何かあったら書くかもです。

 

 

8000hit、本当にありがとうございましたっっっ!!!