忍足「…」
向日「…」
宍戸「…」
日吉「…」
滝「…うん」
芥川「…」
鳳「おめでとう!本当におめでとう!!」
樺地「う、うん…?あり、がと、う…?」
忍足「うん、せやな、ほんまおめでとう………ってちがーーーーーーう!!!!!」
向日「今日ばっかりは侑士のノリツッコミも当然だと思うぜ…………先ず宍戸が泣いてるしよ」
宍戸「かばっ…樺地…っ!!俺本当にお前が不憫で仕方ねえよ…!!!」
滝「まぁ…うん、いつかはそうなると思ってたけどこれはねー…」
日吉「………」
芥川「俺…あいつに付いて来て良かったのかちょっと考えてる」
忍足「わー!ジローちゃんがこんな発言するようになってもーた!!!」
向日「いや…俺もジローと同じ考えだぜ」
滝「うーん…だって…ねぇ」
全員「「「「「「……樺地にウェディングドレスって………」」」」」」
忍足「先ずサイズがぴったりなんが何とも言えんなぁ」
向日「測る…訳ねぇよな…あのクソクソならサイズ知ってそうだもんな…」
忍足「岳人、そんなにあいつの名前言いたくないん?」
宍戸「学園祭の出し物で樺地ヒロインにしようぜって言ってた時、どんな衣装で出すつもりなのかと思ってたけどよ…」
鳳「宍戸さぁーん!俺達は何時結婚します!?」
宍戸「そんな日はこないから永眠してろ」
日吉「俺…下克上する気も起きないんですけど…逆にあんな人に勝てない自分が情けないっていうか…っ!」
滝「じゃあ樺地さらったら?束の間の下克上ならできるよ」
芥川「でもその代わり明日から日吉お日様見ることはできなくなりそうだ死ー…」
忍足「ジローちゃん!?今字ぃ違わんかった!?」
跡部「待たせたな!…って何だお前ら、随分盛り上がってんじゃねぇか」
全員「「「「「「………うっわー………!」」」」」」
全員(タキシード着て来ちゃったよこの人!!)
忍足「あー、跡部さん、えっと…なんやろコレ」
向日「校内チャペル集合…って言われて来たんだけど」
跡部「あ〜ん!?俺様のこの格好見たら一目瞭然だろうが。加えて今日は6月の終わりだしな…っと、樺地は?」
滝「跡部、こっち」
樺地「ウ、ス…」
忍足「どないな反応するんやろ」
宍戸「あいつの事だからかわいいとでも言うんだろ」
向日「もしそう言ったらあいつの美的感覚は相当狂ってるぜ」
跡部「か、樺地…?」
樺地「ウス」
日吉「?固まってますね」
滝「やっぱりタキシードの方が良いとか思ってるんじゃないの?」
芥川「もしそう言ったら樺地の為にフルボッコしてやる」
忍足「いややー!今日はジロー妙にダークやー!!!略してダクジローやー!」
宍戸「そんな大した意味もない癖にわざわざ略した意味って何だよ」
跡部「………」
樺地「………あ、とべさん?」
跡部「………樺地」
樺地「ウ、ス」
跡部「な、なんだその……まぁ、に、似合ってんじゃねぇの!(照れ照れ)」
樺地「う、ウス」
全員(美的感覚狂ってた!!!!)
跡部「まぁやっぱり俺様の目に狂いはなかったな…お前にはこの色がよく似合うと思ったんだよ」
樺地「ウス、ありがとう…ござい、ます」
忍足「うっわしかもコレ多分樺地意味分かってないで!」
向日「意味分かってたら着てないだろ」
宍戸「それ詐欺じゃねぇか!!!」
日吉「ちょっとすいませんが跡部さん」
跡部「…あ?何だ………………日吉?」
日吉「…(名前忘れてたんじゃないだろうな)……先ず、これが!仮に!結婚式の模倣だとして!!」
跡部「模倣じゃn」
日吉「問題は、何で!何にも知らない樺地にウェディングドレス着せてんですか!!!相手の事を思いやるならあなたが逆に女装するなりなんなりしてドレスを着るぐらい妥協するとか!!!それぐらいするでしょう!」
跡部「なっ!」
忍足「おお、跡部が押されとる!!」
滝「でも…俺達跡部が女装して尚且つウェディングドレス着てる姿なんて見たく無いけどね」
向日「やめろよ想像しちゃうだろー!」
日吉「大体にして樺地が何も知らないって時点でこれは立派な詐欺行為ですよ!普通はお付き合いから始まって…色んな過程を経て求婚するもの何です!あなた順序が色々飛んでるんですよ!!!」
跡部「……!!!」
宍戸「…さりげなくあいつ今、跡部の傷を抉ったよな」
滝「日吉って面白っ…!」
芥川「た、滝が笑ってる…!怖Eー!!!」
忍足「やー、俺的にはさっきのジローちゃんの方が怖かったで」
跡部「…なるほどな、つまり今の話を要約すると…
女装してウェディングドレスを着ても良いと思うぐらいには
テメエは樺地を愛してるって事だな!?」
全員「「「「「「!?」」」」」」
全員(そっ…それは、話の要約じゃなくてお前の妄想だ!!!)
鳳「え、ええっ!日吉は樺地の事が好きなのっ!?」
宍戸「ちげーよ!!何でお前こういう時だけ入ってくるんだよ!!!」
日吉「なっ、な、何言ってるんですか…!?」
跡部「ふっ…元々俺様にはお見通しだったんだよ!来年部長の座を狙ってると言うのも大方樺地狙い……全くどいつもこいつも油断ならねえ!」
忍足「………なんや氷帝の部長の座って、何時からイコールで樺地の彼氏みたいになってんのん?」
宍戸「日吉…可哀想な奴…」
滝「あと樺地、さっきから話に付いて来れてないみたいだけど、コレ樺地の話だからね」
樺地「ウ?」
跡部「ハッ!だが俺様以上に樺地にふさわしい存在が居ると思ったのか!?…ふん、上等だ。俺様はな、お前より美しく女装できる自信があるぜ!!!」
全員「「「「「「えーーーーーーーーっ!?!?」」」」」」
忍足「待て待て待て!話段々ずれてきてない!?」
日吉「俺はそんな事で下剋上したくないですよ!!!」
宍戸「女装で勝負って、何の部活だよ!どうせならテニスで勝負しろよ!!!」
向日「いやその前になんで樺地挟んで三角関係みたいになってんだよ!」
滝「あはは…面白いねぇ」
芥川「日吉も大変だCー…」
滝「あ、ジローお茶いる?」
芥川「いるCー」
宍戸「そこ和んでんじゃねえ!」
跡部「けどもう今日で6月は終わりだからな…仕方ねぇ!来年に勝負だ!!!」
日吉「勝負!?しませんよ女装なら!」
滝「なんで?しなよ」
日吉「しませんよ!」
跡部「俺様の美貌にひれ伏すがいい…!行くぞ樺地!!!」
樺地「ウス」
忍足「ああああ…樺地の奴付いて行きよった…」
向日「日吉も災難だな…」
宍戸「っていうか……」
全員「「「「「「あれが…俺達の部長、か………」」」」」」
チャペルのステンドグラスから差し込まれた光は、部員の頬をつたう滴をキラリと光らせた。
――――そして一年後。
見事化けた跡部と、無理やり化かされた日吉が女子に間違えられ、男子トイレに入ろうとしてちょっとした騒動になるのは
一年後のはなし。
|後記|
ジューンプライドの話が書きたかったのに
なんだこのカオス。